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数ある観葉植物のなかでも、1、2を争う育てやすさで人気のポトス。最近では100円ショップでも見かけることがある、馴染み深い観葉植物ですね。ただし、丈夫なポトスもほったらかしでは元気に育ってくれません。
この記事では、人気の観葉植物であるポトスの育て方をわかりやすくご紹介していきます。
ポトスの育て方のコツは、適度に日光に当てることと、水切れに注意することです。
ポトスは日陰でも育つ観葉植物ではありますが、まったく日光が当たらないと元気がなくなるので、1週間のうち数時間は日光浴をさせてあげるといいです。
また、ポトスは多湿を好む性質があるので、とくに夏場の水切れには注意して育てましょう。
ポトスは日光が好きですが、強い直射日光に当たると葉焼けを起こす可能性があります。とくに斑入り品種は強い日差しに弱く、葉焼けしやすいので、明るい日陰ほどの場所で育てるよう心がけましょう。
また、ポトスは耐陰性があるので、日光が当たらなくても室内の蛍光灯や電球の明るさがあれば育ってくれます。ただし、あまりに光が当たらないと日照不足になるため、1週間のうち3〜4時間ほど日光浴させましょう。
ポトスは明るい場所を好むので、室内ならば光の差し込む窓辺やレースカーテン越しに光が当たる場所などで管理するといいでしょう。ただし、夏場は直射日光の当たらない明るい場所か、レースカーテンなどで光を遮るように心がけます。
もし日光が当たる場所に置くのが難しいのでしたら、室内でも明かりがついている部屋に置くようにしましょう。窓がなく常に明かりをつけないような、トイレや風呂場なども避けた方が無難です。
ポトスは屋外でも育てることは可能です。ただし、真夏の直射日光では葉焼けするので、軒下や明るい日陰にしましょう。また、冬の間は屋外に出していたポトスも、室内へ取り込んだ方が良いでしょう。
ポトスの水やりは、春から秋にかけては、鉢の表面の土が乾いたら水やりしましょう。このとき、土の中の空気を入れ替えるように、鉢底から流れ出るまでたっぷりと水やりしてください。
夏場はとくに水切れしやすいので、朝夕と表土が乾いていないか確認をしましょう。とくに屋外に置いたり、吊り鉢にしていると水切れしやすいので注意してください。
なお、日中の熱い時間帯に水やりするのは避け、受け皿に溜まった水はそのままにせず、きちんと捨てます。水が残ったままだと根腐れを起こしてしまうことがあります。
また、ポトスは多湿を好むので、気がついたときに葉水を与えてあげましょう。
冬に入ったら、ポトスへの水やりは少し控え気味にします。冬に水を与え過ぎると根が傷んでしまうためです。水を与えるのは、土の表面が完全に乾いたのを確認してから3〜4日たった頃です。
水をあげるときは日中の暖かい時間帯に与え、冷たい水道水を与えず、15〜20度の常温に調節して水やりするのがおすすめです。水やり頻度を下げるとはいえ、水やりの量は変わらず鉢底から水が出てくるまでたっぷりとやりましょう。
また、乾燥していると葉っぱに埃がたまりやすくなります。エアコンの風などで部屋の空気が乾燥しているときは葉水をあげるようにしましょう。さらに、葉水をあげるタイミングで葉っぱの様子を確認し、埃がついているようなら柔らかい布などで軽く葉っぱの表面をふいてあげるとよいでしょう。
ポトスに肥料を与える時期は、春から秋の4〜10月ごろです。冬を迎えたら、肥料は与えません。
ポトスの肥料は市販の観葉植物用肥料を使いましょう。液体肥料なら上記の期間、1週間〜10日に1回程度の頻度で、水やりの変わりに与えます。緩効性化成肥料なら製品にもよりますが2カ月に1回程度、土の上に置き肥します。
ただし、ポトスは肥料をあげなかったからといって枯れてしまうわけではありません。大きく育てたい場合は、月に1回、観葉植物用の置き肥をあげてもよいでしょう。ポトスを小さく維持したいのであれば肥料は控えます。
多湿や水を好むポトスですが、植える土は水はけがいい土を好みます。初心者なら市販の観葉植物の培養土などを使用するのがおすすめです。自分で土を作る場合は小粒の赤玉土を6、腐葉土を3、川砂を1の割合で混ぜます。
ポトスを室内で育てるときは、コバエやカビが発生しにくい、有機物未配合の室内用観葉植物培養土を購入するのがおすすめです。自分で配合するときは腐葉土を調整済みピートモスに差し替えるといいでしょう。
また、ポトスはハイドロカルチャーに植え込んで、水耕栽培で育てることもできます。土を使わない栽培方法なので、虫が発生しにくく清潔に保てます。
ポトスはつる性の植物で、剪定せずに育てるとどんどんと枝垂れるように伸びていきます。高いところや吊り鉢で飾っていればそれもそれでおしゃれですが、伸びすぎて収拾がつかないときは剪定をしましょう。また、枝数が少なくてさみしいときも、剪定することで枝が分岐してこんもりしげるようになります。
ポトスの剪定時期は5〜10月の間なので、植え替えと同時に作業するのもおすすめです。ポトスの剪定の仕方は簡単で、葉の付け根1cm上で切るだけです。
とくにポトスはあまりつるを下に伸ばすと、つるごと枯れることがあります。これは日に当たる上部だけを残して、効率よく光合成しようとする植物の本能です。下に伸びるつるはあまり伸ばさず剪定しておきましょう。
剪定したポトスの茎葉は、挿し木や水挿しで簡単に増やすこともできます。
ポトスが順調に育ってきたら、一回り大きい鉢に植え替えしましょう。植え替えをしないでそのまま小さな鉢で育てていると、根詰まりを起こして下の方の葉が枯れてきてしまいます。
ポトスを植え替える時期は5月〜10月ですが、真夏の熱い時期は避けましょう。鉢の底から伸びた根が出てきていたり、下の方の葉が黄色くなってきたりしていたら、植え替えのサインです。詳しい植え替えの方法は以下の記事を参考にしてみてください。
ポトスの耐寒気温はおよそ5℃以上です。それを下回ると葉っぱが次々に落ちてしまいますので、冬は室内の日光がよく当たる場所に置きましょう。また、エアコンの風が直接当たるような場所は避けてください。
なお、真冬の夜間の窓際は外気温と同じくらい低下するので、夜は室内のなかほどに移動させておくか、窓に断熱材シートを貼るなどして、気温低下を防ぎましょう。
冬はエアコンで空気が乾燥しやすいので、水やりはそこそこにして葉水をよく与えると元気に育ちます。
ポトスの元気がないときは、下記の症状や心当たりはないか、チェックしてみましょう。
ポトスは丈夫な植物ですので、あまり病気にかかることはありません。しかし、春から秋にかけての高温多湿期にまれに炭そ病にかかることがあります。
これはカビが原因で起こる病気で、葉っぱや茎などに灰白色や黒っぽい斑点がポツポツできます。これが広がっていくと葉っぱが破れやすくなり、徐々に枯れていってしまいます。
葉っぱが蒸れないように剪定などで風通しをよくしたり、梅雨時期には葉水を控えたりして予防します。
またカイガラムシやハダニは年間を通して発生する害虫です。カイガラムシは薬剤の効果が出にくいのでこすり落として駆除した方がよいです。ハダニはポトスを弱らせてしまいますので殺ダニ剤を使って駆除します。
空気が乾燥すると発生しやすくなるので、葉っぱの表と裏に葉水を与えてやると予防になります。どちらも見つけたら早めに駆除するようにしましょう。
観葉植物の入門種として、またお部屋のインテリアの1つとしても親しみ深いのがポトスです。さまざまな品種が魅力的なのはもちろん、丈夫で育てやすいところも魅力です。
鉢植えで楽しんだり、ハンギングで楽しんだりとインテリアとして楽しめます。初心者におすすめしたい代表的な観葉植物です。
松原真理子
GreenSnap編集部